One Goal

One Team

AI 6分で読める

ネットショップ向けAIエージェント、比較するときに見るべき5つの基準

ECサイトにおけるAIエージェント比較の基準
公開日

AIエージェントの資料を何社分か取り寄せると、どの資料にも問い合わせの自動対応や24時間の受付と書いてあります。自社に合うかどうか、何をみて決めたら良いのでしょうか。

違いが出るのは、自社の注文データや問い合わせに当てはめたときです。比べる基準は5つあります。任せられる業務の範囲、既存システムとの連携、回答の精度と直しやすさ、データの扱い、導入後の運用とサポートです。このうちデータの扱いだけは、点数を付けずに合否で判断します。

任せられる業務の範囲

同じAIエージェントという名前でも、できることには段階があります。よくある質問に答えるだけのもの、注文状況や在庫を調べて答えるもの、返品の受付やクーポンの発行まで実行するものがあります。

資料に受注対応と書いてあっても、注文データを見て答えるだけなのか、キャンセルの処理まで行うのかで、導入後の手間は大きく変わります。各社には、どの操作まで自動で実行し、どこで人の承認を挟むのかを質問し、答えを表にまとめます。返金や在庫数の書き換えのようにお金と在庫が動く操作は、担当者が承認してから反映される設定にできるかどうかも聞いておきます。

従業員が数名のネットショップなら、最初は調べて答える段階までで足ります。処理の実行まで含む上位プランは、使わない機能の分まで月額に入っていないかを確認します。

既存システムとの連携

ネットショップの業務は、カートシステムや受注管理システム、在庫管理、配送の仕組みに分かれています。AIエージェントがこれらとつながっていなければ、お客様から注文状況を聞かれても答えられません。

まず、自社で使っているカートシステムや受注管理システムに標準で対応しているかを確かめます。対応していなければ、APIやCSVでつなげられるか、その作業費がいくらかを聞きます。

見落としやすいのは、データが反映されるまでの間隔です。在庫の反映が1日1回のサービスだと、売り切れた商品を在庫ありと案内してしまうおそれがあります。セールのたびに在庫が大きく動く店舗では、致命的です。

いつ届くのかという問い合わせが多い店舗なら、配送の追跡番号まで参照できるかも確認すると良いでしょう。

回答の精度と直しやすさ

デモで使う質問は、制作会社が用意したものになりがちです。

比べるときは、自社に実際に届いた問い合わせを20件ほど用意し、同じ内容を各社に試してもらいます。送料や返品の条件、サイズ違いの交換のように、店舗ごとに答えが変わる質問を多めに入れます。

結果は、正しく答えた件数、答えられずに人へ回した件数、間違った内容を答えた件数に分けて数えます。いちばん困るのは最後の一つです。人へ回った分は手間が増えるだけで済みますが、間違った送料や返品条件を案内すると、差額の負担やお詫びの対応が出てきます。

正答率と一緒に見るのが、間違えたときの直し方です。回答の元になる商品情報やよくある質問を店舗側で書き換えられるサービスなら、送料を改定した日に自分で直せます。修正を運営会社に依頼する形だと、反映まで数日待つこともあります。

答えられない質問を人に引き継ぐ流れも確かめます。それまでのやり取りが担当者に渡らないと、お客様は同じ説明をもう一度することになります。

データの扱い

この基準は点数で比べません。条件を満たさないサービスは、機能が良くても候補から外します。

個人情報保護委員会は2023年6月、生成AIサービスに個人情報を入力する事業者に向けて、入力した情報が機械学習に使われないことを確認するよう注意を呼びかけています。AIエージェントは、お客様の氏名や住所、注文履歴に触れます。契約の前に、次の点を書面で確認します。

  • 入力したデータや会話の記録を、AIの学習に使うかどうか
  • データを保存する場所と期間、解約したあとの削除方法
  • 担当者ごとに、見られる範囲と操作できる範囲を分けられるか

問い合わせても答えがあいまいなサービスは、候補から外しましょう。無料期間に試すときも、この確認が終わるまでは実際のお客様のデータを入れず、架空の注文で試します。

導入後の運用とサポート

AIエージェントは、導入してから数か月かけて回答を直していくものです。比べるときは、その作業を誰がやるのかを見ます。初期設定と回答の調整を運営会社がどこまで手伝うのか、困ったときの窓口がメールだけなのか電話や画面共有にも応じるのかを、契約前に聞いておきます。

担当者が他の業務と兼務している店舗なら、無料期間のうちに担当者本人が管理画面を触り、回答を1件直してみます。10分で直せないようなら、忙しい月には手が回らなくなると考えておきます。

導入が決まったら、人へ回った問い合わせを見返して回答を足す時間を、月に1回は担当者の予定に入れておきます。この時間を取れそうにないなら、回答の調整を運営会社に任せられるサービスを選びます。

比較表の作り方

5つの基準を縦に、候補のサービスを横に並べた表を作ります。基準ごとの付け方は次のとおりです。

基準付け方確かめる方法
任せられる業務の範囲3段階各社への質問と資料
既存システムとの連携3段階対応表と打ち合わせ
回答の精度と直しやすさ3段階自社の問い合わせ20件での試用
データの扱い○か×契約書と利用規約
導入後の運用とサポート3段階無料期間中の操作

データの扱いに×が付いたサービスは、その時点で外します。

残りの4つは、自社の業務でどれくらい困るかを基準に3段階で付けます。点数が近いときは、回答の直しやすさを優先します。導入してから毎月手を動かすのは、この部分です。

費用は、最後に比較します。月額だけを並べると、件数の上限や連携の作業費の違いがわからなくなってしまいます。初期費用と月額、追加料金を合わせた1年間の総額で並べます。

正直なところ、各社同じような金額で出しているので、金額よりも、データの扱いや回答の精度、既存システムとの連携をみて、決めたほうがいいでしょう。

まとめ

AIエージェントを比べるときは、任せられる業務の範囲、既存システムとの連携、回答の精度と直しやすさ、データの扱い、導入後の運用とサポートの5つを見ます。

資料の機能一覧は、どのサービスもよく似ています。自社の注文データと問い合わせを使って、実際に試してみましょう。

ECサポート株式会社は、郡山市を拠点にホームページ制作とECサイト構築を支援しています。カートシステムとの連携を含めたAIエージェントの比較と導入について、相談を受け付けています。お気軽にご連絡ください。

参考資料

課題を一緒に整理しませんか?

まずは現状をお聞かせください。課題を整理して解決への糸口を共に見つけましょう。