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AIが「検索する」から「買う」時代へ──2026年後半にEC事業者が準備すべき新しい販売戦略

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【2026年7月EC業界トピックス】

これまで消費者は、Googleで検索し、ECサイトやモールを比較して商品を購入していました。しかし現在は、ChatGPTをはじめとする生成AIや各種AIアシスタントが、商品の比較・選定・購入候補の提案まで担う流れが急速に進んでいます。さらに海外では、AIが購入手続きまで実行する仕組みの実用化が進んでおり、ECの販売導線そのものが大きく変わろうとしています。

この流れを象徴する出来事として、2026年6月にShopifyは150を超えるアップデートを発表しました。今回の発表では、商品情報をAIへ最適な形で提供する「Shopify Catalog」や、AIとECサイトを連携させる「Universal Commerce Protocol(UCP)」への対応が大きな注目を集めています。これは、これまで「人が見る商品ページ」を作っていた時代から、「AIが理解しやすい商品データ」を整備する時代へ移行していることを意味しています。

当社でも、複数のECサイト運営を支援する中で、この変化を強く感じています。

2026年に入り成果を伸ばしているECサイトには、一つの共通点があります。それは、「商品を説明するページ」ではなく、「商品を理解してもらうページ」を作っていることです。

例えば、従来の商品ページでは「素材」「サイズ」「重量」といったスペック情報が中心でした。しかし現在、成果を上げているページでは、

・どのようなお客様におすすめなのか
・どのような悩みを解決できる商品なのか
・購入後にどのようなメリットが得られるのか
・他の商品と比較した場合の違いは何か

といった情報が充実しています。

「スペック中心」から「利用シーン中心」へ

実際に当社が支援するECサイトでは、商品説明を「スペック中心」から「利用シーン中心」へ見直したところ、商品ページの平均滞在時間が延び、問い合わせ件数や購入率が改善した事例が複数あります。

また、近年はレビューの重要性もさらに高まっています。

以前はレビューは「購入を後押しする情報」という位置付けでしたが、現在ではAIが商品の信頼性を判断する材料の一つとして活用するケースが増えています。そのため、レビュー件数だけではなく、「どのような人が、どのような理由で満足したのか」が記載されているレビューほど価値が高まっています。

当社の支援先でも、レビュー依頼メールの内容を改善し、「商品の使用シーン」まで記載していただくよう変更したところ、レビューの文字数が増え、検索流入だけでなく購入率の改善にもつながりました。

もう一つ見逃せない変化があります。

それは「広告だけでは売上を伸ばしにくくなっている」という点です。

広告費は年々上昇しており、新規顧客獲得単価(CPA)は多くの業界で高止まりしています。その一方で、既存顧客へのLINE配信やメールマーケティング、会員限定施策などを強化している企業では、広告費を大きく増やさなくても売上を維持・拡大しているケースが目立っています。

当社が支援する中でも、売上が安定しているEC事業者ほど、新規集客だけではなく「2回目、3回目の購入」を重視しています。初回購入後30日以内のフォローや、購入商品の関連アイテムを提案する施策など、小さな改善の積み重ねがLTV(顧客生涯価値)の向上につながっています。

2026年後半に向けて、EC事業者が優先して取り組むべきことは明確です。

第一に、AIが理解しやすい商品情報を整備することです。商品名やキャッチコピーだけではなく、用途、対象者、利用シーン、他商品との違いまで具体的に記載することで、AIによる商品推薦の対象になりやすくなります。

第二に、購入者の声を継続的に蓄積することです。レビューは「評価」ではなく、「新しいお客様への接客」と考えることが重要です。

第三に、既存顧客との接点を増やすことです。広告だけに依存するのではなく、LINEやメール、会員制度などを活用し、継続的な関係を構築することが、利益率の向上につながります。

2026年は、「ECサイトを作る時代」から「AIに選ばれるECサイトを育てる時代」へと大きく変わり始めた一年と言えるでしょう。

これからの競争で重要になるのは、アクセス数や広告予算だけではありません。AIが理解しやすい商品情報を整備し、購入者との信頼関係を積み重ね、自社ならではの価値を継続的に発信できる企業が、これからのEC市場で大きく成長していくものと考えられます。

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