2023/08/08
【初心者向け】今から始める!インフルエンサーマーケティングの基礎
皆様はインフルエンサーマーケティングをご存じでしょうか。
「最近よく聞くけれど、どのようなものなのか?」
「企業経営者として今からでも始められるのか?」
そのような思いでこちらの記事にたどり着いた方もいらっしゃるかもしれません。
インフルエンサーマーケティングとは、「影響力のある人に企業の商品やサービスをPRしてもらい、売り上げや認知度をアップさせる」手法のことです。
結論から申しますと、今からでも始められます。と言いますのも、いつの時代にもインフルエンサーと呼ばれる人は存在するからです。この手法が確立した背景には、2002年のベストセラー作、マルコム・グラッドウェルの『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』が挙げられます。それから20年以上が経った現在でも市場規模は年々広がり続け、効果が期待されています。
そこで、今回の記事では「これからインフルエンサーマーケティングを始めたい!」とお考えの皆様へ、まずは基礎をお伝えさせていただきます。施策の幅を広げることにお役立ていただけたら幸いです。
1.インフルエンサーマーケティングとは
1-1インフルエンサーマーケティング、インフルエンサーとは?
冒頭でもお伝えした通り、インフルエンサーマーケティングとは「影響力のある人(=インフルエンサー)に商品やサービスをPRしてもらい、売り上げや認知度をアップさせる」手法のことです。
2022年の国内市場規模は約615億円とも言われています。Adobeの記事『2022年のマーケティングトレンド、トップ10を振り返る』にも掲載されており、世界規模で注目されていることがわかります。
従来のインフルエンサーとは、テレビで活躍している芸能人などを指す言葉でしたが、近年では「消費者の購買意欲に多大な影響を与える一般人」も該当するようになりました。有名ブロガー、SNSのフォロワー数が多い人などが注目されています。一般人の持つソーシャルメディア力が伸びつつあり、もはや一般人と芸能人の線引きが難しいところです。近年の就職活動では、SNSのフォロワー数が一定数を超えている人物を採用する「インフルエンサー採用枠」を取り入れる企業も増えているそうです。
1-2インフルエンサーの代表例とタイアップ事例
・Youtube:「HikakinTV」さん × サンリオ
・Instagram:「プチプラのあや」さん × ファッションセンターしまむら
・TikTok:「咲来」さん × 東日本電信電話株式会社(NTT東日本)
などが挙げられます。
主に10-40代の消費者がターゲットとなることが多く、それに伴い同世代のインフルエンサーが多く活躍していますが、ネット上には「シニア(高齢)インフルエンサー」などという言葉もあることから、幅広い年代の方が対象となり得ることがわかります。
1-3どのような分野で介入できるか?
食品、住宅、インテリア、ファッション、化粧品、スポーツ、玩具、不動産、飲食店、旅行、医療、アミューズメントなど、幅広い分野で介入可能です。
1-4よく用いられている媒体は?
・Youtube
・TikTok
・LINE
などが挙げられます。
関連記事として、「Youtubeマーケティング」「Instagramマーケティング」「TikTokマーケティング」「Twitterマーケティング」の記事もまとめております。SNSごとに特徴があり、活用ポイントも異なりますので、ぜひご参照ください。
何となく実態が掴めてきたところでしょうか。なぜ市場規模が年々広がりつつあるのか、ここからは主なメリットをご紹介させていただきます。
2.インフルエンサーマーケティングのメリット
2-1情報拡散されやすい
従来は、企業がテレビCMや広告などで消費者一人一人へ直接PRをすることにより、購買行動へアプローチしてきました。一方で、インフルエンサーマーケティングでは、起用したインフルエンサーを通じて、ブログやSNSなどのフォロワーに一斉に商品のPRをすることができます。
2-2特定のターゲット層にPRしやすい
キャスティングによっては狙っているターゲット層に効率よく、感度の高いアプローチができます。と言いますのも、近年のインフルエンサーは特定の分野に特化した情報発信をしている人も多く、そのフォロワーもまたその分野に興味関心があることが多いためです。美容系の商品の売り上げupを狙う際には、美容に特化した情報発信をしている人を起用すると、美容に興味のあるターゲット層に情報が届きやすい、といったところです。
2-3広告感が薄い
Web上の広告に対する消費者心理として「不快感」を抱いたことがある人も多く、せっかくの広告施策も非表示やブロック設定で読み飛ばす人が少なくありません。
一方で、インフルエンサーが日常の一部としてブログやSNSで情報発信をすると、消費者は商品の情報を受け取けとりやすくなります。
2-4親近感をもたれやすい
インフルエンサーのフォロワーの多くは、その人の世界観に惹かれてロールモデルとして捉えていることも珍しくありません。「あの人のようになりたい」という感情から、同じ商品を購入することもあり、SNS上では「○○さんが使っていた××を買ってみた」といった投稿もよく目にします。
バンドワゴン効果という集団心理が働き、企業が直接消費者にPRするよりも、第三者からのPRのほうが親近感や信頼感に繋がりやすくなります。
2-5インフルエンサーはどの時代にも存在する
この先どの時代にも、どの分野においても、インフルエンサーと呼ばれる影響力のある人は存在すると予想されます。「偉人の○○が愛用した××」などといった売り文句を見かけることもあり、生涯を終えてもなお、影響力のある人のPRというのは高い効果を期待できるものです。
メリットがわかったところで、そろそろ気になるのはデメリットではないでしょうか。
3.インフルエンサーマーケティングのデメリット
3-1インフルエンサーのキャスティングが難しい
少しイメージしてみてください。皆さんが企業の商品宣伝にインフルエンサーを起用するとしたら、どのような基準で選定するでしょうか。SNSのフォロワー数が多い人、ターゲット層と同世代の人、日々の投稿内容から汲みとった人柄…。様々な判断基準があると思います。
起用する際には、「ソーシャルスコアリング」といったSNS上での影響力を数値化したものを参考にすることが多いです。評価基準は媒体ごとに異なりますが、例えばTwitterであればフォロワー数、リプライ数、リツイート数などが該当します。
しかし、ソーシャルメディア上の数値が持つ力が大きくなりつつある近年、SNSマーケティングを行う人が増えてきているのです。簡単にお伝えしますと、「1000円で1000人のフォロワーを増やします」「5000円でいいね数が5000になるまで拡散し続けます」などといった売買が行われることも多く、ソーシャルスコアリングが実際の実力や影響力に伴わない、見かけ上の数値になり果てていることも珍しくありません。
3-2ステルスマーケティングと勘違いされ、マイナスイメージになることも
ステルスマーケティングとは、「消費者に宣伝と気付かれないように特定の商品やサービスを宣伝すること」です。芸能人などが、企業からの有償依頼で宣伝を頼まれたにも関わらず、非営利を装って宣伝をすることなどが該当します。
2022年現在で法規制はされていませんが、一般的にはモラルに反するとされ、炎上することも珍しくありません。消費者庁によると、「ステルスマーケティングに関する検討会」を開催し、景品表示法による規制の必要性があるか、具体的な規制の在り方をどうするか、2022年中を目途に一定の結論を得るとされています。
3-3投稿内容によっては薬機法や景表法の違反リスクも
インフルエンサーによっては、企業側で投稿内容などをコントロールすることが難しいこともあります。商品の効果の過剰表現や、優良誤認表示などにより、上記の法律に違反した場合には、起用した広告主に措置命令が下されてしまうこともあるのです。化粧品やサプリメントなどに関する投稿で、上記の違反事例が多く挙がっています。
このようにデメリットも多くある中で、それでもやはり施策として取り入れたい方も多いことでしょう。そこで、リスクを回避して安全に始める方法を、いくつかご紹介させていただきます。
4.インフルエンサーマーケティングを始める準備
4-1ターゲット層を明確化する
キャスティングの前に、今一度より詳しいターゲティングをすることをおすすめ致します。商品の売り上げupを狙っている層はどの世代か、どのSNSを利用していることが多いのか、どの時間帯に使用することが多いのかなどを知ることで、的確なインフルエンサー起用に繋がり、より高いPR効果を期待できます。
4-2キャスティングにおける注意点と対策は?
前述したデメリットをもとにお伝えします。
- インフルエンサーのキャスティングが難しい
対策:ソーシャルスコアリングをもとに候補をピックアップしたら、そのインフルエンサーの過去の投稿はもちろんのこと、フォロワーのプロフィールや投稿内容も細かくチェックすることをおすすめ致します。フォロワーの年齢層、性別、嗜好などが、自社商品のターゲットと相違がないかを確認します。
前述したようなSNSマーケティングによりフォロワー数やいいね数が増加された場合には、量産ツールが用いられていることが多いです。外国人のフォロワーが異様に多い、懸賞用のアカウントが多い、全く使用されていないアカウントからのフォローが多い、などの特徴が見られた場合には要注意です。
②ステルスマーケティングと勘違いされ、マイナスイメージになることも
対策:インフルエンサーに商品やサービスの宣伝をしていただく際に、ハッシュタグ「#PR」「#宣伝」などを用いて、有償の広告案件であることを消費者に明示しましょう。
③投稿内容によっては、薬機法や景表法などの違反リスクがある
対策:基本的にインフルエンサー自身の言葉でPRしてもらうことになるため、このような法律を熟知してもらうことが大切です。PRする際に使える表現、NG表現など、ルールを予め共有しておきましょう。
4-3キャスティング方法と費用は?
キャスティング方法には、インフルエンサーのSNSアカウントに直接ダイレクトメッセージを送る、代理店に依頼するなどの方法が挙げられます。直接やりとりをすることでコスト削減のメリットがありますが、依頼の仕方によっては契約に繋がりません。サポートを行っている会社に依頼をし、キャスティング、交渉、結果分析などを代行してもらうという選択肢もあります。
キャスティング費用については、相場は「1回あたりの投稿でフォロワー数×2~4円」になることが多いと言われています。フォロワー数が1万人であれば2~4万円、5万人であれば10~20万円、といったところです。
いかがでしたでしょうか。インフルエンサーマーケティングの基礎の部分をお伝えさせていただき、何となくイメージがわいてきたかもしれませんが、まだ疑問が残る方もいらっしゃると思います。
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