2020/12/24
これからの営業マンの仕事はYouTubeチャンネルを運営すること
SNSやホームページなどのネットを活用した媒体よりも、福島県内ではまだまだチラシやポスター・新聞・雑誌などの紙を使用した広告媒体が主流です。今回は全国に販路拡大を目指す企業向けに「YouTube動画」についてお話したいと思います。
1)全国のお客様へ対応する時代
動画共有サイトはいろいろありますが、いうまでもなく圧倒的に拡散が見込めるのはYouTubeです。飲食店や小売店に限らず企業でもInstagramやTwitterなどの公式SNSアカウントを運用するのが当たり前になってまいりました。今後5Gネットワーク網が整い、次は動画の時代へと進化してまいります。
福島県内の企業や小売店がいま運用しているSNSアカウントと同様、近い将来きっとYouTubeチャンネルを開設するようになります。簡単に言うと「ジャパネットたかた」のようなメディアを持たなければならないとうことです。昔のように良い商品が売れる時代ではなく、簡単に注文できる商品が選ばれる時代です。お客様も福島県内に在住する方や半径30km商圏というものではなく、全国のお客様へ発送する時代になります。反対に、ネット通販に対応できない企業は時代遅れとなるでしょう。
「商品が良いのに売れない」という不思議な現象についてお話ししますと、これはネットが普及して全国から翌日にモノが届くいま、商品を選ぶ基準は、「品質」よりも「即購入」できるモノが優先される傾向があります。(もちろん高価なプレミアム品は別ですが)
消費者は「欲しい!」と思った瞬間に→「スマホで検索」して「明日届く」ショップで「購入」します。つまりネットに出品していないから、知ってもらえず品質が良くても、なかなか売れないということになります。
2)広告コンテンツは営業マンがつくる
福島県内の多くの企業では、やはり忙しい合間にスタッフが持ち回りでSNS記事を作成しているのが現状です。いはまこの状態で仕方ないと思いますが、私は近く専属部門を設置するようにお伝えしています。これからの営業部はSNS部とならなければ生き残れないと考えています。
「25年前Windows95が登場した時も同じだった・・・」
これは誰しも、どの企業も既に分かっていることですが着手できないのはなぜなのか?それは目に見えないから故に、半信半疑になってしまうのではないでしょうか。
私が新入社員だった頃にOS「Windows95」や「Apple」が登場して社会が劇的に変化する同じ経験をしました。福島県内の企業では、書類は全て紙、計算は電卓、ものづくりは職人の感覚で仕上げるという時代でした。
そのような社会が変わる時には、会社のなかで一番若い社員が「パソコンを覚えなさい」ということになり、自ずと私たちが担当することになります。おそらく私の在籍したいた会社に限ったことではなく、全国的に同じだったのだと思います。今思えば、その時に会社の経営者達は半信半疑だったのだと思います。「ほんとうに変わらなければならないのだろうか?」「パソコンなんて必要ないのでは?」そういう思いもあって新入社員に任せていたのかもしれません。
酷な話ですが、ECを導入しなければ新規顧客の獲得は正直困難になると思います。いまのネット社会は昔と違って、半信半疑で新入社員に試験導入して検証していられるほどの時代ではありません。
ネットでは「早く導入したものが勝利」という世界。ネット営業の導入はマストと考えれば、次に誰が取り組むのかを考えましょう。ネットコンテンツ制作は新入社員ではありません。これは営業部全体で全力で取り組むべき仕事内容だと思います。営業トークのできる営業部長が全面的にYouTubeで商品内容を説明して、画面の向こう側にいるユーザーからの質問に積極的に応えましょう。
中堅営業マンはSNSコンテンツの企画を考え、新人営業マンは画像や動画編集などの作業に集中しましょう。これが新時代にあるべき営業部の姿だと思います。
3)質より投稿数を優先しましょう
クリエイティブに拘って制作プロダクションに外注するのは、プロモーション用の映像の話。YouTubeは営業なので自分たちで作り上げましょう。営業を外注するでしょうか?クレームも含めて、お客様のレビューをたくさん集めましょう。「どのような流れで営業すれば良いか」営業マンは日々その話術を磨いているのですから、それをカメラの前で実践するだけで良いのです。飛び込みで営業訪問するよりも簡単で、かつ多くの方へアプローチができる最高の状況です。それも収録は1回限り。だからこそトークの中身をしっかりと分析して、アップデートを繰り返す必要があります。
営業など居ない企業では、商品やサービスの中身を一番理解している社長が全面的に商品を紹介しましょう。なんども言いますが発信のポイントはかっこよく作ることではなく、普段通りの営業をするだけです。それとYouTuberではありませんので、再生回数を伸ばすために本質から外れることなく、あくまでもCVR(コンバージョン)に拘っていきましょう。
記事執筆:
ECサポート株式会社 代表 高橋 猛(たかはしたけし)
1973年生まれ 福島県郡山市出身
広告会社で10年間、主に住宅・自動車・サービス関連のグラフィックデザインに従事した後、学校法人 新潟総合学院(現FSGカレッジリーグ)教員として16年間、福島県内の広告・Web業界の人材育成を行う。現在はECサポート株式会社 代表取締役社長として、福島県内企業のWeb・ECコンサルタントとして活動中。