2025/05/20
ECサイトでも広がる!ビットコイン決済
目次
広がる!ビットコイン決済
近年、ビットコインを含む仮想通貨の利用が急速に普及しており、さまざまな業界でビットコイン決済を導入する企業や個人が増えてきています。
「なぜビットコイン決済が注目されているのか?」
「導入によりどのような利点があるのか?」
この記事では、拡大を続けるビットコイン決済の基本情報やその仕組み、具体的な導入事例を解説します。

2008年、ビットコイン誕生
ビットコインは、2008年10月31日に匿名の人物またはグループである「サトシ・ナカモト」によって発表された論文「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System(ビットコイン:ピアツーピア電子キャッシュシステム)」から始まります。
この論文では、中央銀行や金融機関などの第三者を介さず、オンラインで直接送金できる電子通貨の仕組みが提案されました。
そして、2009年1月3日、サトシ・ナカモトによって最初のビットコインブロック、いわゆる「ジェネシスブロック」が採掘されました。
このジェネシスブロックには、以下のメッセージが埋め込まれていました。
『The Times 03/Jan/2009 Chancellor on brink of second bailout for banks』
これは、当時のイギリスの新聞「The Times」の一面記事の見出しであり、2008年の金融危機に対する銀行救済策への批判が込められています。
このジェネシスブロックの採掘は、ビットコインネットワークの正式な始まりとなりました。
その後、2009年1月9日には、最初のビットコインソフトウェアが公開され、他の人々もビットコインのマイニングや取引に参加できるようになりました。
初期のビットコインは、主に技術に興味を持つ人々によって使用され、価値もほとんど認められていませんでしたが、その革新的な技術と分散型の仕組みが次第に注目を集め、現在では広く知られる暗号資産に成長しました。
ビットコイン決済の始まり
ビットコインが初めて現実の物品と交換されたのは、2010年5月22日です。
フロリダ州のプログラマーであるラズロ・ハニエツが、10,000BTC(当時の価値で約25ドル)とピザ2枚を交換したことがビットコイン決済のスタートになります。
※ビットコインコミュニティでは「ビットコインピザデー」として毎年祝われています。
ビットコイン決済システムの成長
この歴史的な最初の取引を起点として、ビットコインは徐々に決済手段としての可能性が模索され始めました。
オンライン取引所『Mt. Gox』(2010年7月開設)が世界初のビットコイン取引所であり、ビットコインの売買だけでなく決済にも利用されました。
一部のオンラインサービスとして、初期には、技術系や自由主義的な思想を持つ人々の間でビットコイン決済が導入される事例が見られましたが、当時はまだ利用者が限定されており、決済インフラも未発達でした。
実店舗での導入の試みは、2010年代前半に一部の実店舗で試験的にビットコイン決済が導入されていますが、本格的な普及には至りませんでした。
日本におけるビットコイン決済の始まり
日本でビットコイン決済が注目され始めた2014年。
『GMOペイメントゲートウェイ』が、2014年9月、日本の決済業者として初めてビットコインによる決済サービスの受付を開始しました(2014年11月よりサービス開始)。
2017年4月には大手家電量販店の『ビックカメラ』が都内の2店舗でビットコイン決済の試験導入を開始しました。
ビットコイン決済 導入初期の課題
ビットコイン決済の初期には、以下のような課題が存在していました。
・価格変動の大きさ
ビットコインの価格は非常に変動幅が大きく、不安定であり、決済時の価格と後日の価格が大きく異なることがありました。
・取引処理の遅延と手数料
当時のビットコインネットワークは、取引処理に時間がかかったり、手数料が高額になることがありました。
・利用者の少なさ
ビットコインの利用者は限定的で、決済手段としては一般的ではありませんでした。
・法規制の未整備
当時はビットコインに関する法規制が整備されておらず、事業者や利用者の間で不安がありました。
ビットコインをはじめとする暗号資産に関するルールや法整備も各国で進められ、着実にこれらの課題を克服しながら進化を続けて、現在ではオンライン・実店舗を問わず、さまざまな場所で利用できるようになっています。
ました近年では、決済処理の高速化や手数料の低減を目指した技術(ライトニングネットワークなど)の開発も進んでいます。
ビットコイン決済が広がっている要因
ビットコイン決済が広がっている大きな理由は、「便利さと安全性」です。
現金やクレジットカードを使わずに簡単にお金のやり取りが可能なビットコイン決済。
海外旅行先でショッピングやレストランなどの実店舗での支払いにビットコインを使えば両替やカード手続きが不要です。
安全性が高いのも理由のひとつ。
ビットコインはブロックチェーン技術で守られているため、不正が起きにくいのです。
これにより、安心してお金を使うことが可能です。
使える場所(地域)が、世界中にあるため、国を越えた取引が容易になることも、利用者やビットコイン決済を導入している企業の大きなメリットになります。
ビットコイン決済を導入している企業
現在、ビットコイン決済を導入している大手企業を挙げてみます。
●小売業
『ビックカメラ』『コカ・コーラ・アマティル』『Burger King (ベネズエラの一部店舗)』『KFC (カナダの一部期間限定)』『Starbucks (間接的な利用)』
●オンラインサービス
『PayPal』『Bitrefill (Amazonギフト券などの購入)』『ぐるなび (一部加盟店)』『H.I.S. (一部旅行ツアー)』『ビットコインモール』『メルカリ (フリマアプリ内でのビットコイン取引機能)』
●不動産
『オープンハウスグループ』
●美容
『湘南美容クリニック』
これらの企業は、ビットコイン決済を導入することで、手数料の削減、決済スピードの向上、新たな顧客層の獲得、海外からの観光客への対応などを期待しています。
◇導入事例(ビッグカメラ)
ビックカメラは、2017年4月にビットコイン決済を一部店舗で試験導入し、同年7月には全店に拡大しました。
ビットコイン決済は買い物を簡単にして、特に若い世代に人気の決済手段となっています。
人気の理由は、ビットコインを使うことで現金を持ち歩かなくても買い物ができるからです。
ビッグカメラでは、スマートフォンを使ってビットコインで商品を購入でき、手軽に買い物が楽しめます。
さらに、ビットコインは国際的に使えるため、外国旅行中の観光客にもとても便利な決済手段です。
インバウンド対策として、増加する海外からの観光客の利用を見込んでの導入でしたが、大成功のようです。


●導入事例(ルイヴィトン)
富裕層を顧客としたサービス(商品)を提供しているルイヴィトンのビットコイン決済の導入は多くの人の注目を集めました。
海外からの観光客が日本でルイヴィトンの商品を買う時、現金を持っていなくてもビットコインで支払うことができるので便利です。
ビットコインは国境を越えて使えるため、外国の人々も気軽に買い物が可能(事業者目線では「買い物してくれる」)です。
ルイヴィトンがビットコイン決済を導入したのは、顧客にとっての利便性と売上向上を狙った賢い選択です。
新しい決済方法は企業にとって大きなチャンスとなることをルイヴィトンは証明しています。
米大統領選後に上昇を続けるビットコインを始めとする仮想通貨ですが、富裕層をターゲットにした高級ブランドでのビットコイン決済が続々と導入される動きになっています。
※フランスの高級百貨店『プランタン』でもビットコイン決済を開始すると発表。
※高級ライター・万年筆メーカーの『エス・テー・デュポン』も開始予定。

●導入事例(フェラーリ)
ビットコインはインターネット上で簡単に送受信できる通貨です。
フェラーリがビットコイン決済を導入したことで、車を購入したい人が手軽に支払いを行えるようになりました。
国を越えて簡単に取引ができることは、世界を市場に持つ企業にとって非常に大きなメリットです。
富裕層の顧客を引き込めるのも、ビットコイン決済の大きな特徴のひとつになります。

ビットコイン決済システムの未来
ビットコイン決済は近年、注目度が非常に高まっています。
ビットコインを利用することで、お金の送受信が簡単になり、手数料も抑えられ、国境を越えて利用できます。
ユーザー視点では「便利・簡単・安心」、経営者視点では「大きなビジネスチャンス」になります。
ビットコイン決済を導入する店舗や企業が急増しています。
利用可能な店舗が増えれば、利用する機会も増加します。
利用できる場所が増えることは、より多くの人がビットコインを使用し、その便利さを実感できることに繋がります。
ビットコイン決済は「新しい時代の決済システム」として拡大を続けると考えられます。
ECサイトを運営される事業者様におかれましては、ビジネスの拡大・未来へのステップとして「ビットコイン決済の導入」も検討してみてはいかがでしょうか?
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